こんにちは!セドナ整骨院ので青木です。
今年の夏は例年よりも気温が高く、夜になっても寝苦しい日が続いた方も多いのではないのでしょうか?
また、暑さによる身体の疲れや、エアコンによる冷えが原因で不眠に悩む方も増えています。
夏の暑さや冬の冷え、乾燥などによる身体の不調は環境的ストレスと言われています。現代ではエアコンの普及や温暖化の影響でこのような環境的ストレスに悩まされている方が年々増えています。
さらに、鍼灸治療を受ける患者様の多くが不眠の症状を訴えていることをご存知でしょうか?
近年、不眠症状に対する鍼灸治療の効果に関する臨床試験が進んでおり、多くの論文で有効性が報告されています。
今回は、最新の論文研究を基に、不眠に対して効果的な鍼灸治療について分かりやすくご説明していきます。不眠にお悩みの方へ、心と身体を整えるための自宅ケア方法もご紹介します。
1. 鍼灸治療と不眠症状
今回ご紹介する論文では、不眠症状を訴える患者様の多くが肩こりや腰痛などの整形外科的な愁訴を訴えていることが示されています。実際に治療後1週間の睡眠を調査したところ、不眠の症状を持つ患者は治療から2日後に夜間の覚醒回数が最も減少し、その後1週間ほどで一定の改善が見られると示されています。
現に、不眠症状に有効とされる経穴(ツボ)も多く存在し、当院でも不眠を訴える患者様に対して鍼灸治療を行うことで多くの改善報告をいただいています。
2. 不眠症状で使用される経穴(ツボ)
東洋医学では、不眠の症状を心理的なストレスが原因と捉えることが多く、天津中医学編『鍼灸の理論と実際』には次のように記されています。
「神門、内関は心を清め、神を安らげる。三陰交は三陰経の交会穴であり、三陰経の気血を通し、心腎を交通させる。」
東洋医学的には「神」は「精神・こころ」と解釈され、患者の心理的側面を改善することを目的とした治療法が使われていることが分かります。
治療穴として最もよく使われるのは手首の内側にある「神門穴」、次いで「百会穴」、「食竇(しょくとく)穴」が使用されます。食竇穴は飲食の不調や過労に対して効果があるとされ、不眠の症状に付随することが多いと考えられています。
3. 現代医学による不眠と鍼灸治療
西洋医学、東洋医学の両面から見ても、不眠症状には自律神経との関わりが大きいとされています。人が眠りにつくためには、内臓や脳の中枢温度が低下することが必要であり、体内の産熱と放熱のバランスが大切です。
今回ご紹介した論文の実験では、実験用ラットに鍼治療を施したところ、交感神経の働きを抑える活動が見られ、血圧の低下が確認されました。また、いくつかの経穴に灸施術を行ったところ、皮膚温度の上昇に伴い体内の中枢温度が低下する傾向が見られました。
さらに、不眠症状を持つ患者に対し、就寝前に四肢への灸施術を2週間毎日行った結果、2週目から夜間覚醒が減少し、日中の眠気も改善されたという報告がありました。
セドナ整骨院での施術
セドナ整骨院では、東洋医学と自律神経の働きに着目した独自のメソッドで患者様に施術を行っています。お身体の歪みや脈診、舌診などの検査を経て、お一人おひとりに合わせたオーダーメイドの治療を提供しています。
自律神経の乱れや不眠など体調不良でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。お一人おひとりに合った最適な治療法をご提案いたします。
参考文献:不眠症状と鍼灸治療(鍋田 智之 著 2022)
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